街の風景の切り替わりと自転車

街の景色の移り変わりを見たくて、昔からたまに散歩をしている。ぼーっとしながら歩いていて、住宅街にいたはずがいつの間にか大通りに出ていたり、人が多い駅前からちょっと歩いたところでスッと伸びた誰もいない緑道を発見すると大変嬉しい気分になる。

同じ住宅街でも、もちろん場所によって雰囲気が違う。例えば、自由が丘近辺だとイメージ通り完全に金持ちの家が多い感じがするが、そこから目黒/五反田方面に歩いていくと意外とぼろぼろの家や意味不明な人形が窓に大量に飾ってある家が多くなって庶民的になる。そういうことに気づくと、人それぞれの暮らしがあるということに思い至って、人それぞれの暮らしがあるんだなと思ったとき専用の感情になる。

似たような話で、低い家が立ち並ぶ完全な住宅街から高層ビルが見え隠れする街もなんとなく良い。例としては、西新宿から見た新宿とか要町から見た池袋とかがある。なぜ良いかは説明が難しいが、人はみんな生活があり、低い家から高いビルに働きに行くこともあるんだろうと勝手にに想像できるのが良いのかもしれない。そういう街に行くと、FF7でスラム街の中に神羅カンパニーが急に立っているのを思い出してFF7がやりたくなるという効果もある。

最近、会社の自転車通勤制度という存在に気づいたので、わざわざ自転車を買って会社まで30分くらい漕いで通っているのだが、自転車は徒歩よりも速く移動できて良いということがわかった。速く移動できて良いというのは、速く移動できて良いということも当然あるが、街の風景切り替わり見太郎として徒歩と同じ時間移動しても風景の変化が多いところがとくに良い。30分の通勤でも何個も街を通れるのでお得な気分になる。これからも、自転車で(徒歩でも)いろんな風景を見たい。